作家の特集一覧へ
有川京子 葉のうつわ タイトル画像

自然あふれる群馬県の赤城山のふもとに工房をかまえ、「たたら作り(粘土を薄く板状にし加工する方法)」にて作陶する、陶芸作家・有川京子。

自然の恩恵を受け葉脈まで丁寧に表現し、葉がそのまま器になったかのような表情豊かな作品をご紹介します。

有川京子 葉のうつわ ラインナップへのリンクボタン
arikawakyoko イメージ画像
始まりはガラスから タイトル画像
有川京子 イメージ画像1

小さい時から図画工作が好きでした。生物にも惹かれましたが、もう勉強するのは嫌だと思い美術系に進みました。当初はデザイン系志望でしたが、浪人中にガラスをやってみたいと工芸の方に進むことにしました。

1・2年で立体デザインの基礎、木工・金工等をひと通り学び、3・4年でガラスを専攻して主に宙吹きで制作をしていました。ガラスの生徒は当番制で学校に泊まり込み、窯焚きが終わると皆でキャンプに出掛けたことが楽しい思い出です。

陶芸との出合い タイトル画像
有川京子 イメージ画像2

菓子メーカーでディスプレイの仕事をしている中、ストレス解消に陶芸を始めたところ、ガラスとは違ってじっくり取り組めるところが自分に合っていると感じ、そちらに進みたいと思うように。とは言え、陶芸は伝統工芸の印象が強かったので迷っていたところ、1989年にルゥーシー・リィーの展覧会(草月ギャラリー)を見て、心が決まり愛知県立窯業高等技術専門学校に進みました。

高専卒業後、縁があり和窯・安立佐和子さんに師事しました。甕(かめ)等を登り窯で作っているお家に嫁がれてから陶芸を始めた方で、旦那さんが焼成を担当している小さな工房で制作をされていました。
安立さんはアイデアが浮かぶと周りのあらゆる人にデザインや試作を見せて改善していきました。それが最終的に愛されるうつわに変わっていく、その過程に驚かされました。
そこで担当していた ”たたら作り” が現在も私の主な制作方法ですが、これは何軒か先の石膏型屋さんでしばらく働かせてもらった経験もいきていると思います。
窯産地での生活の中で、制作から梱包手順に至るまで作陶の様々に触れることができ、そこから教わったことが今の私の制作にもつながっています。

作陶ではなんといっても焼成が大切です。窯全体を丁度良い焼き加減にするために、焼き上がりのときには同じ色でも溶け方の異なる3種類の釉薬を使い分けています。
また効率良く焼成ができるよう、その時に制作したうつわの大きさや数量を窯の中に上手く収めることに毎回苦心しています。

うつわを茶色で縁取っていますが、これはグリーンの釉薬を少し剥がすことで茶色に発色させています。
通常うつわのフチや角は釉薬のかかり方が薄くなりがちですが、それを逆手に取ってあえて釉薬を剥がすことで、作品に雰囲気を作っています。それが私の作品の特徴にもなっているような気もしているのでとても気に入っています。
また、ろくろ成形ではなく型を起こしてから成形することで、自分ならではの表現ができるのではないかと思っています。

有川京子 イメージ画像3
赤城山のふもとで タイトル画像

現在の工房は、母の実家が空いていたのが主な理由ですが、瀬戸ですっかり里山暮らしに慣れていたので抵抗はなかったです。狭いながらも畑や庭いじりが出来るところが大変気に入っています。

緑に囲まれその恩恵を受けて生活することが、私の精神衛生上にも欠かせないと強く感じています。小さな庭でも一周するだけで声を上げるほどの発見があり、その時のワクワクが直接的または間接的に作品のどこかに表れ、使っていただく方々にも伝わるのではないかと感じています。
植物などの自然からヒントを得て、私ならではのうつわのかたちを提示していきたいと思っています。

これからも、心の中にいつまでも鮮やかに残る風景を感じながら、ものづくりを続けていきたいです。

有川京子 イメージ画像3
有川京子 葉のうつわ アイテムタイトル画像
有川京子 プロフィール イメージ画像
有川京子 プロフィール タイトル画像
1967
京都府 生まれ
1990
多摩美術大学 立体デザイン・クラフト科 卒業
1995
愛知県立窯業高等技術専門学校 卒業
和窯(瀬戸)にて安立佐和子氏に師事
1999
群馬県大間々町に工房設立
ページのトップへ戻る