OTTAIPNU 鈴木マサル

OTTAIPNU オッタイピイヌ 鈴木マサル、イメージ画像
鈴木マサルさん インタビュー
OTTAIPNU 僕の提案としてのアート

──初めての秋冬物の展開

ペルーの工場にて、折り機の画像

今回のポップアップは靴下の新作と、初めての秋冬物の展開としてウールのストールをご紹介します。
ウールアイテムはOTTAIPNUとしては初めての展開です。昨年もMINA-TOでポップアップを展開した際に絵を描いたのですが、今回はもう少し踏み込んだアートも提案しています。

僕の作る服飾アイテムは靴下とか傘とか、ストールもそうなんですけれど、なかなか本体(服)に手が出せないでいます。周りから攻めていく感じで(笑)。

僕は基本的には色柄をテーマにデザインしているので派手な色柄ものが多くなります。それらを服そのものにもってくるとなかなかハードルが高いな、と。傘だったら閉じちゃえばいいし、靴下もちょこっと見える程度だから、アクセントとして手を出しやすいですよね。


ちょっとした所にそういったエッセンスを持ってくる感じが好きなので、これらのアイテムは作っていても凄くしっくりときます。そういう気楽なところからきれいな色や派手な柄を取り入れていってもらえたらと思っています。

放っておくと色って使わなくなっちゃいますよね。やっぱり、黒とかグレーとかベージュはとても使いやすいし、取り入れやすくていいのですが、そうしてばかりいると思考が停止してしまう気がして、僕自身もなるべく身の回りに色を取り入れるようにしています。

ペルーの工場にて、折り機の画像

──生活空間への提案としてのアート

ペルーの工場にて、折り機の画像

今回、MINA-TOとスパイラルオンラインストアで展開する絵も、なるべく要素を排除して、色や形だけをシンプルに感じられるように描きました。前回の展示では支持体が板でしたが、今回は主にキャンバスに描いています。昔の絵画の存在って、鑑賞するというか、風景とか花瓶に入った花が描かれた「絵」という存在だったと思うんです。でも、生活に色を取り入れる役割としてあってもいいのではないかな、って考えていて。そうする今まではポスターとかが連想されますよね。でも、印刷物ではなく、手で描かれたリアルなものが今の空気感にフィットすると常々考えていて、今回そういう思いで制作しました。

絵って額に入ったちゃんとしたものが多いですが、今回描いた絵は額に入っていません。そういうものがぽん、って飾ってある良さもあると思っています。純粋に、こういったものも生活に必要ではないかという、一つの提案として描きました。


OTTAIPNUのストールや靴下の延長にアートピースがある感じですね。モチーフもファブリックのモチーフから持ってきています。役割としては靴下も絵も一緒で、ファッションに色を取り入れるように、生活空間に色を取り入れる方法として考えてみてほしいです。今は絵の役割は多様になっていると思いますし、風景画ももちろん素晴らしいけれど、インテリアの要素のようなものであっても良いのかなって思います。

靴下も傘もストールも僕なりの提案だと思っていて、こういうものを着こなしに取り入れたら楽しいよ、ってことを伝えたいですね。こういう鮮やかな色の傘も取り入れるのは少し勇気がいるけれど、使ってみると楽しいよ、とか、靴下もちょっとコーディネートに悩むかもしれないけれど、履いたら今度は靴下に合わせてこういうズボンを買ってみようって思うかもしれないし。
これらの絵も生活に取り入れたら今までとは少し視点が変わってくるのではないかと。そういうきっかけになって欲しいと思いながらつくっています。

ペルーの工場にて、折り機の画像

インタビュー・文 スパイラル




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