私的偏愛アイテム #72022.09.09

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いつしか毎日使っていた。
どんな素材の天板にも合うマット釉のカップ

一目惚れではなく、なんとなく購入して使い始めたら、いつしか毎日使っていた。
それは、日用品という分野においては、凡庸という意味では決してなく、最大限の賛辞なのではないでしょうか。

unjour アンジュール/カップ

そんなことを考えさせてくれたのは、イイホシユミコさんのunjourシリーズ yukiのカップ、全3サイズ。
僕は、matin(朝)とnuit(夜)の2サイズを持っています。
無類の食器好きで、使ってみてその良さを知っていきたいタイプなのですが、このカップは学生時代からずっと愛用していた、イッタラのティーマをいつの間にか押し退けて、暫定1位で僕の食卓に出続けています。

このカップ、まず3サイズともフォルムに関しては、プロポーションが計算しつくされていて、とても心地が良いのです。
取手に関しても、有機的なところと無機的なところが融合された絶妙なラインが魅力的ですし、幅広なので温かみも感じられます。
一見、小さくて指が入りづらそうにも見えますが、持った感じは、男性でも女性でも、どんな手でもフィットしますから、見事です。
そして、その質感も秀逸です。
カップにかかるマット釉は、イギリスやイタリアの磁器にはない独特の良さがありますし、ガラスでも、濃い無垢板でも、大理石でも、どんな素材の天板の上に置いても馴染みが良いのです。

もともと自身が作陶していたこともあり、いろいろな器を見ていく中で、個性が際立っている器よりも、機能に徹しているプロダクト寄りの器を好むようになりました。
末長く使っていきたい相棒をお探しの方には、是非一度イイホシさんの食器を手にとってみてほしいです。

author:
Ryo EGAMI

Author:Ryo EGAMI

スパイラル勤務4年目、エントランスのショウケースを担当。コロナ禍で体重が10kg増えため、休みの日は朝から1時間ほど市民プールで泳いでいます。得意の泳法は背泳ぎです。

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