私的偏愛アイテム #142024.09.10

私的偏愛アイテム イメージ

真鍮の上品な光沢と造形美が織りなす、
独特の存在感を放つ箸置き

3、4年前から使用し始めて、今では週一で食卓に登場しているFUTAGAMIの「閃光」。
その日の気分によって食卓の雰囲気を変えるため、器や酒器、箸置きなどをさまざまに組み合わせ、ローテーションして使っているのですが、この箸置きは、いつテーブルに出てきても目に留まる、独特の存在感を解き放っています。

FUTAGAMI 閃光

なんといっても、デザインが秀逸。
箸を置く部分は美しい弧を描くと同時に丸い箸でも転がり落ちないという機能面も兼ね備えています。
反対に、両サイドの三角形は直線的で、キリリとした佇まいに一役買っています。
直線と曲線の絶妙なバランスの上に成り立つ総合的な意匠を前にして、デザイナーの遊び心と思慮深さに感嘆せずにはいられません。
さらに、その表面には、ざらっとした真鍮の鋳肌のテクスチャーによる上品な光沢が与えられ、ハレの日でも通用する高級感を獲得しています。

オリジナルの木箱は三角形に凹んでいて、裏を向けた箸置きをピッタリはめて収納できるようになっています。
かつて、叔母にお祝いのお返しとしてプレゼントしたこともあり、老若男女を問わず贈ることのできるデザインと木箱に入れた時の美しい佇まい、そして、手の届きやすい価格帯も偏愛ポイントです。

使い込むほどに、経年変化で色合いに深みが増し愛着も湧いてくる……。
使い手が育む過程までもデザインされたその完璧さ。
本当に、素晴らしいの一言に尽きます。

(Spiral Express連載より再掲)

author:
Takaya HIROSAWA

Author:Takaya HIROSAWA

2005年スパイラル入社。スパイラルガーデン、スパイラルホール勤務を経て、現在、スパイラルガーデンでチーフを担当。2018年から登山の魅力に取り憑かれ、これまで登った山は210座を超える。最近の嬉しかったことは、豪雨で散々な目に遭った翌日に、1日でライチョウ4羽に出会えたこと。

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