私的偏愛アイテム #172024.09.10

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扱いやすさも、
食卓での佇まいも非の打ち所がない類い稀な酒盃

磁器と聞くと、その真っ白さゆえに工業製品っぽさを感じてしまい苦手でしたが、今回ご紹介する磁今の足付酒盃は、磁器の高い耐久性や扱いやすさはそのままに、生成りの白で縁錆があって素材の温かみが感じられる。
機能性も、食卓での佇まいも非の打ち所がない類い稀な酒盃です。

JICON 磁今 SAKE Vessel 足付酒盃

軽すぎず、重すぎず、足がついているので、指に引っかかって持ちやすい。
口縁も薄くなっているので、口当りが良くお酒もスッと入ってくる。
これまで、お酒を飲む行為についてそんなに深く考えたことはなかったのですが、その体験をスムーズなものにしてくれると同時に、足付ゆえのリッチさも感じられ、晩酌時間が一気に上質なものになります。

磁今の足付酒盃は、日本酒の種類や味わい方に合わせて、3種類の形があるのですが、僕は、沸き立つ香りや繊細な味のお酒、熱燗に向いている「ひらき」を選びました。
他にもお猪口をいくつか持っているのですが、熱燗向きのものを持っておらず、この形に決めました。

前回、このコーナーで、FUTAGAMIの閃光を紹介したのですが、よくよく考えてみると、共に大治将典さんがデザインされていて、つくづく、ハレの日でもケの日でも、暮らしのどんなシーンでも溶け込むデザインが好きなんだなぁと感じました。

(Spiral Express連載より再掲)

author:
Takaya HIROSAWA

Author:Takaya HIROSAWA

2005年スパイラル入社。スパイラルガーデン、スパイラルホール勤務を経て、現在、スパイラルガーデンでチーフを担当。2018年から登山の魅力に取り憑かれ、これまで登った山は210座を超える。最近の嬉しかったことは、豪雨で散々な目に遭った翌日に、1日でライチョウ4羽に出会えたこと。

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